富士登山で久しぶりの山頂アタック(水ヶ塚駐車場~富士宮口五合目~山頂~大砂走り~御殿場口新五合目)
富士山は大砂走りだけで十分。高山病の影響で頭痛が酷くなるので山頂へは二度と行かない。そう決めていたはずなのに、色々と諸事情があって再び富士山の頂へと向かうこととなりました。
そして今回もやっぱり弾丸登山。体力に自信がない人は弾丸は止めておきましょう。3度目の弾丸登山でその思いを新たにしました。
目次
- 目的、ルート、行程
- 水ヶ塚駐車場、富士宮口五合目
- 登山前の準備
- 登山開始~6合目
- 新7合目
- 8合目
- 9合目
- 山頂
- 下山開始、ご来光
- 大砂走り
- 御殿場口新五合目
- 最後に
目的、ルート、行程
さて、富士山の頂上へ向かう目的ですが、今回はご来光です。
おそらく富士山を登山する方の多くの人の目的がこのご来光でしょう。個人的には大砂走りにしか興味がありませんが、そうもいかないのが大人の事情ってやつです。
ルートは静岡県側の富士宮口五合目をスタートして、山頂に行き、下山は御殿場ルートで下ります。
ご来光が目的なので、登山開始時間は23時頃と夜遅く、5時間ちょっとで一気に山頂へと駆け上がります。
水ヶ塚駐車場、富士宮口五合目
車で水ヶ塚駐車場まで来て登山スタイルに着替えた後、タクシーで富士宮口五合目まで向かいました。
マイカー規制があるので、富士宮口五合目へ向かうにはバスかタクシーのどちらかになります。
22時ごろと夜遅くでしたが、この時間でも登山する人は多いようで、タクシーが数台停まっていて客待ちをしていました。
駐車場から富士宮口五合目まではそこそこ距離があり、タクシーを使うと料金は5千円近くまでいきます。1人でタクシーを利用するとかなり割高に感じるので、できたらタクシーを利用する場合は複数人で行きたいですね。
ちなみに富士宮口五合目まで道は舗装されていますが、山道らしくクネクネしているので、私は気分が悪くなりました。車での山道は本当に苦手です。
富士宮口五合目に到着したのは23時手前。
これから登ろうとしている登山者は数人いましたが、夜中なので、辺りはしんと静まりかえっています。
夜はやはり暗いですね。
登山前の準備
登山開始~6合目
新7合目
6合目からおよそ1時間ほどかけて、新7合目に到着しました。
ここでは少しだけ休憩。
他の登山客とも距離が狭まり、山間からヘッドライトの連なった明かりが時々垣間見えます。
写真はPixel 3aの夜景モードで撮影していますが、対象が動いていると、やはりボヤけて写ってしまいますね。
ところで富士宮ルートですが、このルートを夜間に登る場合は、ヘッドライトが必須だと感じました。もちろんライトは必要ではあるのですが、御殿場ルートは下が砂地だったので、手に持ったライトで進むべき道が分かったら、後は暗闇でも大丈夫でしたが、富士宮ルートは登山道が岩でごつごつしているので、常時ライトで照らしておかないと、足が岩に引っかかって躓いてしまいます。
ヘッドライトは以前持っていましたが、放置していたら電池カバーが壊れて使えなくなったので、今回は100均で売っていた小さな手に持つLEDライトを使っていました。
というか、昨年購入していたトレッキングポールを利用する予定で持ってきていたのですが、片手にLEDライトを持っているため、ポールを空いたもう一つの片手でしか使えませんでした。
これは完全に想定外。(考えが至らなかったのが不思議なレベルですが...)
そういうわけなので、登山で使う照明はヘッドライトに限ります。
8合目
9合目
山頂
9合目からおよそ1時間半。やっとの思いで山頂に到着することができました。
達成感はありましたが、それよりも寒くてなかなか身体がリカバリしないのがつらく、体力よりも寒さが応えます。
しばらく休憩した後、寒さからお腹が痛くなってきて我慢できそうになかったので、初めて富士山の有料トイレを利用してみました。
料金は300円。普段ならトイレに300円も払いませんが、ここは富士の頂。そんなことを言っている場合ではありません。
こういった登山で利用するトイレはそれなりのもの...という認識でしたが、そこはさすがに有料であるためか、水洗ではないものの意外と小綺麗な感じで、なにより個室で風が遮られるのが一番助かりました。
寒さっていうのは侮れませんね。
というわけで?、本当はご来光を頂上で待つ予定でしたが、頑張って登った結果、ご来光まで30分ほど待たないといけず、それまで寒さに耐えきれそうになかったので、ご来光を待たずして下山することにしました。
なんのために登ったのか...と思わないでもなかったですが、ぶっちゃけ、ご来光なんて上で見ようが、ちょっと下で見ようが、そこまでの違いはありません。
ほとんど悩まずに、御殿場ルートの下山道へと入りました。
下山開始、ご来光
大砂走り
御殿場ルートの7合目を少し下ったところから、大砂走りの開始。
ここまで大活躍のトレッキングポール。
今回の登山では、ずっとトレッキングポールを利用していましたが、これがあると登山がかなり楽ですね。
価格は1000円ちょっとで購入した安いやつだったと思いますが、富士登山に行くのなら持っていくことをおすすめします。
大砂走りに入ると、下山スピードが格段に速くなります。
ただ、念願の大砂走りでしたが、前回ほどの楽しさは感じません。
その原因は前日に降った雨のせい。
砂が水分を含んで比較的に重く、歩くたびに砂煙が舞い上がるということもなく、下るのは楽でいいけど、ちょっとこれじゃない感がありました。
さらに大砂走りに入る前までは大活躍だったトレッキングポールですが、大砂走りでは、かえってポールが邪魔で、持ちながら下るとスピードが上がらないのでタイムロスになります。
トレッキングポールは短くしてリュックに括り付ければいいですが、水分を含んだ砂はどうすることもできないので、大砂走りを体験するなら、3日前くらい前から雨が降っていないことを確認してから行くといいと思います。
御殿場口新五合目
最終的に御殿場ルートの五合目近くの茶屋に着いたのが8時過ぎでした。
これまではお腹は痛くはなったものの、頭痛薬のおかげで高山病の症状は現れてはいませんでしたが、薬の効果が切れたのか、ここでかなり頭が痛くなりました。
山頂さえクリアすれば後は大丈夫だと思っていましたが、そうもいかないのが高山病のようです。
もう一度頭痛薬を服用しようとも考えましたが、胃がむかむかして食欲がまったくわかず、薬だけの服用はあまりよくないので我慢した結果、かなりしんどい感じになりました。
それでも後は駐車場に戻って帰るだけなので、頑張って足を動かして茶屋から御殿場口新五合目まで下りましたが、バスに乗ろうと思ったら、ちょうど水ヶ塚駐車場までのバスが出た後でした。
調査不足といえばそれまでですが、状態が状態なのでこういう時は精神的に結構つらいですね。
仕方がないので、御殿場口新五合目からはタクシーで移動。
乗り場にタクシーが一度も停車していなかったので、電話で連絡しようとすると、五合目に常駐しているスタッフの方が話しかけてきて言いました。
ここ(御殿場口五合目)から水ヶ塚駐車場までだとそこまで遠くなく(歩いて2時間程度)、タクシーは来るのに30分はかかるので、あまり来たがらない。もしかしたらいい返事はくれないかもしれないよ、と。
さらに続けて、御殿場口を利用する登山客の多くは、マイカー規制のない御殿場口五合目の駐車場に車を停めて、そこからバスで富士宮口五合目へ行き、山頂まで行かずに8合目で御殿場ルートへ入って下山して、大砂走りを体験してから、自分の車で帰る人が多い、とのことでした。
個人的にも富士山は山頂よりも大砂走りという認識だったので、スタッフの方のそんな説明に、そういった方法もあるのかと素直に納得。
次回はその方法で行くのも良さそうですね。
とりあえず、タクシー会社に連絡したら、御殿場口五合目まできてくれるところがあったので、安心しました。(ちなみに2社に電話をして1社には断れましたが、目的地が水ヶ塚駐車場でなければ来てくれたかもしれません)
なお、高山病の影響で、タクシーを待っている間もかなりしんどかったです。
最後に
なかった食欲が回復して食べられるようになったのは、自宅に帰ってひと眠りした後。頭痛は徐々に軽減しましたが、翌日の昼頃まで続きました。
頭痛薬を使って薬が効いている間は楽でしたが、薬が切れたら、1度目や2度目の富士吉田ルートからの弾丸登山よりも頭痛が酷かったように感じます。
だいぶ前なので、正確な比較ではありませんが、もしかしたら薬の副作用的なこともあるのかな、と思います。
そういうわけで、冒頭にも書きましたが、富士山の山頂へは二度と行かない、その思いを新たにするには十分でした。
弾丸登山でなければまだマシだとは思いますが、富士山の最大の魅力はやっぱり大砂走りです。
そういった意味でも登りは富士宮で、山頂までは行かずに、8合目辺りで御殿場ルートで下り、大砂走りを体験して帰るのが、富士登山を最大に満喫できる最高の登山ルートだと思います。
それが富士登山の最適解でしょう。