2019.6.8
2019.8.18

大人になってから登る由布岳登山(中央登山口、マタエ、西峰、東峰)

地元である大分に住んでいた頃は登山やキャンプといったことにまったく興味がなかったので、そういったイベントは学校の行事くらいでしかやってきていませんでしたが、そんな私でも歳を取るにつれて趣味嗜好は変わるもので、今では山へ行ったりキャンプをしたりマラソン大会に出たりと、インドア派の私はどこに行ってしまったのかと思ってしまう変貌ぶり。

アウトドアに興味が出てくると、それまで何も良いところが思い浮かばなかった地元である大分県の魅力も、今では少しばかり分かるようになってきました。

そんなわけで、新しい魅力を発見するため、今回は、由布岳の登山に挑戦してきました。

目次

  • 由布岳について
  • 登山前の朝食
  • 駐車場
  • 中央登山口~合野越~マタエ
  • 西峰
  • 東峰
  • 東峰~日向越~中央登山口
  • 由布岳を登ってみた感想
  • 最後に

由布岳について

由布岳の標高は1,584mで、豊後富士とも呼ばれる大分県の名峰。

今回登り始める中央登山口の標高は780mで、登山道も整備されているため、速ければ往復4時間程度で行って帰ってこられる、手頃なちょうどいい山です。

ただ、登山に危険はつきもの。実際に行ってみると危険な場所や、迷いそうな場所が何カ所かあったので、往復4時間だからと舐めてかかると痛い目をみる、そんな山でもありました。

以前に一度か二度、学校の行事か家族のどちらかで由布岳には登っていますが、その時の記憶がほとんどないので、気持ち的には今回が初挑戦という感じ。

なお、今回は単独での登山でしたが、他の登山客も半分以上は私と同じ一人で来ていました。

登山前の朝食

登るためにはやはりエネルギーが必要不可欠。まずは道の駅「ゆふいん」に行って、朝食を頂きます。

購入したのは、大きなしいたけの天ぷらととり飯弁当。

しいたけはボリュームがあって食べ応えがあり、とり飯弁当は普通に美味しかったです。

登山前の腹ごしらえとしては上等。やる気がみなぎってきます。

駐車場

朝食を食べてすぐ、道の駅ゆふいんからバイクで30分もかからない、登山口そばの駐車場までやってきました。

由布岳から道路を挟んだ側は無料の駐車場で、ここにはトイレや休憩所が設置されています。

駐車可能な台数は30~40台くらいでしょうか。私はバイクでしたが、バイクの場合は、どこかしらに隙間があるので、そこに駐車することができます。

残念だったのは飲料の自販機がなかったことです。あったら、結構売れると思うんですけど、管理する人がいないのかもしれないですね。

ちなみに向かい側には有料駐車場も用意されています。

普通車以下は500円。

この日は天気が良く登山する人が多かったのか、無料の駐車場は満車で、こちらの有料駐車場に何台か停まっていました。

中央登山口~合野越~マタエ

駐車場で登山用の服装に着替えて登山口へ。

登山前に注意事項はちゃんと確認しておきましょう。

確認したら、いざ、出発!!

最初はなだらかな斜面の原っぱで、こんな感じの道を5~10分程度歩いて由布岳に向かいます。

最初の分岐路に由布岳の案内図がありました。

今回は行きが合野越、帰りが日向越経由の登山なので、左の合野越に進みます。

すると、ここから登山といった感じの雰囲気。

なかなかいい感じの登山道ですね。

合野越を過ぎた辺りからはジグザグに登っていきますが、

この登山道からの見晴らしは控えめに言って最高でした。

その見晴らしを横目に楽しみつつ、汗だくで登っていくと、およそ2時間弱でマタエに到着。

ここまで休みなしで一気に登ってきたので、ここで5分ほど休憩。天気もよく風が心地良かったです。

西峰

休憩後は西峰へのアタック。

ですが、いきなり現れたのは、これ。

正直、由布岳とか楽勝で登れるでしょう、と思っていたので、これにはビックリしました。

鎖を握りながら、一歩一歩足場を確かめて、ようやく登れる道。

これを登り切ったかと思えば、次に現れたのは、さっきのよりもキツい岩壁でした。

登るのにも降りるのにも時間がかかり、どちらか一方しか通れないため、ここでちょっとした渋滞が発生します。

そして実際に登ってみて分かりましたが、足を踏み外したらケガでは済みそうにない場所だったので、登山に慣れていなかったり自信がない人は西峰へ行くのはやめておいた方がいいと思います。

ただ、登った先の見晴らしはやはり素晴らしいですね。

マタエからおよそ15分ほどで西峰に到着。

裏の温度計を見ると20℃で、登山にはちょうどいい気温でした。

西峰にいた他の登山客は3組と多くはありませんでしたが、そこまで広い場所でもなかったので、一通り写真を撮ったら先ほどのマタエへと戻ります。

東峰

マタエから東峰を見上げるとこんな感じ。

傍から見て分かっていましたが、実際に登っても西峰に比べて格段に登りやすいです。

鎖が必要な場所もなかったので、なんの問題もなく、東峰へと到着することができました。

西峰もそうでしたが、東峰もそこまで広い場所ではないので、グループで来た際の昼食や休憩はマタエですると良さげです。

東峰~日向越~中央登山口

由布岳の頂上も堪能したので、ここからは下山。

同じ登山道で下山しても良かったのですが、せっかくだったので、今回は日向岳方面のルートから下山することにしました。

で、先に行っておきますが、こちらのルートは結構ヤバかったです。何度か道に迷い、危うく遭難しかけました。

最初は背の低い木々に挟まれて狭い道が続き、

しばらくして岩場へと変わります。

この岩場のゾーンは結構な傾斜があり、足元には大き目の石が転がっていて、脚を滑らした際に石が下に向かって落ちていくので、下に人がいる場合は危険です。

これで思い出しましたが、記憶になかった前回の登山でも下山ではこちらのルートを利用していて、落石が他の登山客に当たりそうになってヒヤっとしたことがあったのを思い出しました。

途中には立ち入り禁止のテープも貼られていて、どう見ても合野越経由の登山道とは別物です。

なにより、人気がないのが一番怖く、このルートでは下山するまで、誰ともすれ違いませんでした。よほど人気がないのか、危険なルートだと認識されているのか、ですが、ここまで来て引き返すのもしんどいので、不安に思いつつも、このまま下山します。

そんな時でした。

遠くの方で「ガサガサッ!」という音が聞こえたのです。

心細いこともあって、いないはずの熊でも出るんじゃなかろうかと、ちょうど考えていた時だったので、かなり驚き、辺りを慎重に注意深く見渡すと、そこにはいたのは...

そう、鹿です。

脅かせてくれるなよ、シカさん。と思ったのは仕方のないところ。

この日は他にも下山中に別のところで3頭の鹿に出会いました。

多すぎです、鹿。

というか、不人気の登山道で人の気配がないので、鹿も油断していたんでしょうね。かなりの遭遇率でした。

さらに、さすがに鹿はもう出ないだろうと思ったら、今度はアライグマ?が出現。

遠くの私に気づかずに、鼻を地面にこすり付けてエサでも探している様子でしたが、私に気づいた途端、一目散に山を駆け下りていきました。

人とは全く合わなかったのに、その分、他の動物触れ合える登山道。

ですが、この登山道を使うのはやはりオススメはしません。

なぜかというと、最初に言った通り、登山道が分かりづらいからです。

登山道を示す黄色のマーカーや、

山積みされた石、

あとは踏み慣らされた地面などに注意して歩かなければならず、分かりやすいところもあれば、そうでないところも...

黄色のマーカーは時が経って薄くなっていたりして、私の場合、3度ほど、間違った方向へ向かってしまい、慌てて戻って周囲を確認して、正しい登山道を探さなければいけませんでした。

ハッキリ言って、スマートフォンアプリの「山と高原地図」で由布岳の地図を購入していなければ、迷っていた可能性大です。

何度もアプリで登山ルートと自分の位置を確認して、それでなんとか帰ってくることができました。

あとでシミジミ思いましたが、よく無事に帰れたものです。

誰か詳しい人と一緒に行くならいいですが、そうでないなら、アプリで地図くらいは買っておいた方がいいでしょう。

山は舐めたらアカン。地元である大分の山でその思いを新たにしました。

由布岳を登ってみた感想

さて、由布岳を登ってみた最終的な感想ですが、西峰への鎖と岩場、それに帰りの日向越での下山など、思いもしなかった点があるにせよ、合野越経由で西峰には行かずに東峰まででの登山とするなら、初心者向けで、かなりいい山だと思います。

合野越経由の登山道から見下ろす由布院の町や山々は一見の価値ありです。

ちなみに鹿やアライグマ?の動物が沢山いた日向越経由の登山道は、動物はいますが、周囲が木々に覆われていて、視界が開ける見晴らしがいいポイントはありませんでした。

また、西峰についてですが、登山から帰って両親から「西峰には行ったのか?」と訊かれ、「行ったよー」と答えたら、「おお、すごいな」と言われたので、地元の人でもやはり西峰は危険な場所として知られているようです。

私も登山で初めて『足を踏み外したらこれは死ぬな』と感じたところであり、鎖や岩場に必至にしがみつくようにしていたので、気づかないうちに膝が岩場に当たっていたのか、膝上に結構大きめの打撲痕が出来ていました。

なので、由布岳は初心者向けの山であることは間違いありませんが、選択したルートや場所によっては、初心者では危険なレベルに変貌するので、簡単だからと気を抜かず、事前の準備と下調べはきちんとした方がいいでしょう。

最後に

地元、大分の魅力の一つであることが分かった今回の「由布岳」。

大分にはまだ他にも登山に向いている山があるので、次は鶴見岳や九重山に挑戦してみたいですね。

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