2019.12.23
2020.2.4

IPv6への移行は時期尚早!? スマホアプリは意外と使えないサービスがまだまだ多い

先日、自宅のインターネット回線(DTIのコラボ光)が突然繋がらなくなりました。

原因を特定しようと調べてみると、どうやら、以前にIPv6への申込みを行っていたせいのようで、IPv4(PPPoE認証)は繋がらないけど、IPv4 over IPv6(MAP-E) には繋がるという状態になっていました。

目次

  • 事象の詳細
  • 使えないサービス
  • 実際にスマートフォンで使えなかったアプリ
  • 最後に
  • [2020年2月4日 追記] IPv6で一部利用できないスマホアプリがあった原因

事象の詳細

正直なところ、IPv6への申込みはだいぶ前(半年くらい前)にしていたものだったので、なんで今頃...と思い、IPv6に申し込んだ際の当時の資料によく目を通すと、『サービス開始から30日後に、従来のPPPoE接続は利用できなくなります。』と、たしかに書いてありました。

30日後ではなく180日後くらいでしたが、おそらく、完全な切り替えがつい先日、行われたのだと思います。

元々、IPv6に申し込んですぐにルーターの設定をIPv6に切り替えて試したのですが、その時に使えなくなるサービスが意外と多かったので、IPv4(PPPoE認証)の設定に戻していました。

そして、これが私の一番の勘違いだったのですが、IPv6に申し込んだ後もIPv4(PPPoE認証)とIPv6は併用できると思っていたのです。

やってみてダメならIPv4に戻せばいいだけだと思っていたため、まさか、今回のようにIPv4(PPPoE認証)が使えなくなるなんて夢にも思いませんでした。

どおりで数ヶ月間無料のトライアル版が用意されているわけです。

ちなみに通信速度についてはIPv6にした方がかなり速くなります。

IPv4(PPPoE認証)の時は60Mbps前後だったので、かなり違います。

このため、できればIPv6に完全に乗り換えたいところですが、利用できないサービスがいくつかあり、特にスマホのゲームや各種アプリで使えないものが多いため、自宅にいても別のインターネット回線やモバイル回線の併用が避けられなくなります。

なお、もしかしたら使用しているルータ(IODATA、WN-AX1167GR2)に問題があるのかも...と一抹の期待を抱きましたが、

調べてみた限りではルータには問題はなく、必要なのはあくまでIPv4(PPPoE認証)で接続できる回線のようでした。

使えないサービス

IPv6によって利用できなくサービスは以下のものになります。(※申込み資料に記載されていたものを抜粋)

  • IP電話サービス
  • 固定IPサービス
  • ダイナミックDNSサービス
  • 特定のプロトコル(PPTP、SCTP)を利用するサービス
  • 特定のポートを使うサービス(利用可能なポート番号が制限されているため)

上記の中で一番こちらに影響があるのは特定のポートを使うサービス

調べてみるとすぐに分かりますが、代表的なものとしては『PS4』がこれに該当するようです。

私の場合、PS4は所持していませんが、スマホアプリにはこの手のサービス(アプリ)が沢山あるのか、結構使えないものがありました。

実際にスマートフォンで使えなかったアプリ

インターネット回線をIPv6サービスに切り替えたことで使えなくなったスマホアプリは以下の通り。

  • DQウォーク
  • ロマサガRS
  • Yahoo!カーナビ
  • Evernote
  • Amazon ショッピングアプリ
  • Amazon Alexa
  • TikTok
  • torne mobileのリモート視聴

基本的にアプリは起動しても検索や視聴、保存などのサービスが使えないといった状態になります。ただし、DQウォークとロマサガRSについては最初のログインでコケるので、ゲームをプレイすることが一切できなくなります。

Yahoo!カーナビなどはそもそも家外で利用するのが普通なので自宅で使えないのはそこまで問題ではありませんが、DQウォークやロマサガRSのゲームアプリ、それにEvernoteについてはよく自宅で利用するので、正直、これが使えないのは問題外です。

最後に

そんなわけで、自宅の回線が遅いからと言って、気軽にIPv6へ乗り換えようとするのは止めた方がいい、というのが今回の教訓。IPv6サービスへの乗換はトライアル版などを利用して、実際に乗り換えても大丈夫かどうか、確認してから慎重に行いましょう。

私の場合、契約中のWiMAX2+回線がまだあったので、とりあえずは事なきを得ましたが、ネットワークが別々になるので、ちょっと不便になりました。

[2020年2月4日 追記] IPv6で一部利用できないスマホアプリがあった原因

IPv6にしたことで、上記に挙げた一部のスマホアプリが利用できなくなっていた点についてですが、つい先日、ようやく解決しました。

原因は調査時にも一度は疑っていたのですが、IODATA製のルーター「WN-AX1167GR2」に問題があったようです。

なぜ、これに気が付いたかというと、旧端末であるHuaweiのP10 liteでゲームをしていた時、ふとWi-Fiの接続先を確認すると、IPv6で接続している光回線用の件のルーター(WN-AX1167GR2)に接続されているのに気が付いたことが始まりでした。

『あれ、なんで普通に利用できているの...』と思ったのはいうまでもありません。

ルーターのファームウェアがアップデートされて繋がるようになったとか、設定をいじってたらいつのまにか繋がるようになったとかではありません。現に変わらずGoogleのスマートフォン「Pixel 3a」では利用できないままでした。

そこで、もう一度ネットで調べたり、ルーターのセキュリティ機能「DoS攻撃防御」や「IPv6 SPI」を無効に設定したりもしましたが変化せず。

では、他の端末はどうなのか、というと、Huaweiのスマホとタブレット、それにiPod Touchは問題なし。問題があったのはGoogleのスマートフォンとタブレット、それにAsusのChromebook、という結果でした。

使える端末と使えない端末は分かったものの、なぜそうなのか、は分からず、利用しているDTIの光回線が最近契約したばかりで、VNEがOCNバーチャルコネクトなのが問題なのか、とも思いましたが、ルーターの説明にはOCNバーチャルコネクトにも対応しているようなので、それが原因というわけではなさそう。

とまあ、そんな感じで、最終的に原因の特定まではできませんでしたが、ひとまず状況は分かったので、試しにルーターを替えてみることに。

購入したのはBuffalo製のルーター「WSR-1166DHPL/N」です。

替えてみてダメだったらもう諦める、といった、半ば、諦めるために買ったルーターでしたが、こちらのルーターに替えてみた結果、何事もなく、すんなり、すべての端末が正常に使えるようになりました。

この時の感情を言葉で表すと、「やっぱりルーターだったのか!?」という驚きと利用できるようになった嬉しさ、それに「IODATAめ~」という憤慨、さらには前回の調査でこのことに気が付けなかった不甲斐なさ、そういった感情がない交ぜになった複雑なものでした。

というか、DTI光を契約した際に購入したのが、IODATA製のルーター「WN-AX1167GR2」だったので、我ながら運が悪かったですね。

そんなわけで、IPv6を利用する際はやっぱりトライアル版で試してみてからの方がいい、という話になります。

解決して嬉しいのですが、家中の端末のWi-Fi接続先をまた全部変更しないといけなくなったので、それだけが苦痛です。

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