2019.10.5
2019.10.20

消費税増税に伴ってSES契約の税込み報酬について確認したら、増税分についてはお値段据え置きだった話

私は現在フリーランスとして、IT業界で働く際にはSES契約で、契約した企業の社内に常駐して正社員とほとんど変わらないような仕事をしています。

契約形態としては企業との雇用契約ではなく、業務委託になり、仕事の報酬に対して消費税を請求することができるのですが、私の場合、これまで税込み価格での契約としてしまっていたため、10月以降の金額がどうなるのか確認してみました。

目次

  • 現在の契約の条件
  • 想定される回答
  • 契約先の企業の回答
  • 最終的な結論
  • 最後に

現在の契約の条件

まず、私が契約しているSES契約の条件ですが、ひと月に決められた時間(160時間前後)内は一定の金額で、時間に満たない場合は割安の時間給になり、逆に時間を超えた場合は残業代のようなものが加算されていく、といったものになります。

最近は残業が厳しくなっているので、月の上限時間を超えることはほとんどなく、決められた一定の金額を請求もしくは、祝日や会社指定の休日が多い月では最低時間に満たないことがあり、そうなると時間給になって、ちょっと高めのバイト代みたいな感じになっています。

最低時間に満たない場合の時間給、最低時間をクリアした場合の一定金額、上限時間を超過した際の時間給、これらの金額が増税によってどうなるのか、というのが今回の話です。

想定される回答

何事も準備なので、契約先の企業に確認する前に自分なりに回答をピックアップしてみました。

想定される回答は以下の通り。

  • 素直に消費税増税分である2パーセントの価格アップ
  • 価格据え置きで条件面の見直し
  • 価格・条件ともに変更なし

今回は会社がどういった対応を取るのかというのが知りたかったので、個人的にはどれでもよく、価格据え置きで条件面の見直しくらいが妥当かな、と思っていました。

正直なところ、売上が1年で1,000万円未満の場合、受け取った消費税を国に納める必要はなく、私もこの枠内に十分に収まるので、今のところは関係ないといえば関係ないのですが、将来的に1,000万円以上の売り上げがあった際には、消費税を納税する必要が出てきて、そうなると手元に残る金額は以前に比べて減る、といった状態になるので、消費税分の請求についてはきちんと把握しておいた方がいいと思います。

契約先の企業の回答

さて、実際の確認ですが、増税前の9月に「そういえば10月から増税ですけど、税込みの報酬ってどうなりますか?」といった軽い調子で、担当の窓口となっている社員さんに確認してみました。

すると、会社全体の話になるので、すぐには回答できないとその場では言われ、その後に会社内で話し合いが行われたのか、9月の末になって正式な回答がきました。

回答の内容は以下の通りで、

会社としては消費税の増税による報酬額の変更を行うつもりはない。ただし、これまでの仕事での貢献度を考慮して個人の報酬額のアップはしてもよい。

とのことでした。

なんだかんだ言いつつ報酬額はそのままという回答だろうと思っていたので、増税分についての変更はしないと言っていますが、今回については個人での報酬額のアップには応じるという、この回答はちょっと意外でした。

なんでも言ってみるもの、という感じはしますが、もしかしたら消費税増税にかこつけた報酬額アップの交渉みたいに思われたのかもしれませんね。

というか増税分については上げるのが普通なので、恩着せがましく感じてしまうのですが、それは私の気のせいではないでしょう。おそらく、増税分についての報酬額は上げるのが普通だが、ただ、上げるだけでは、会社としてのメリットがない。せめて、恩でも売っておこうと思ったのではないでしょうか。

言われた当初はとくになにも感じませんでしたが、後から考えたら、『ちょっとせこいな』と思って腹が立ってしまいました。

最終的な結論

望めば報酬額のアップは可能でしたが、私はこれを辞退。

理由は恩着せがましいのが鼻についたこともありますが、来年からリモートで作業したいと思っていて、現在の契約先の会社ではそれができないので、今後の契約についてはとりあえず受けない方向で考えていたからです。

報酬アップしておいて、その後は契約しないとか、なんだか申し訳ない気持ちにあって、仕事の話があったら断り難くなってしまいますよね。それを避けた結果になります。

また、個人的に一番引き出したかった条件が『価格・条件ともに変更なし』で、この場合、実質的な値下げになるので、今回の一連の流れを把握している部署や人に対しては、休日の調整や作業の割り振りなどで多少のわがままが言いやすく、また通しやすくなります。

デメリットは、同じ会社で働く場合でも部署や上司が違ったりすると、これまでの経緯を知らないのでこの辺のやりとりがリセットされてしまい、増税後も同じ作業量を要求されてしまうところなので、頻繁に作業する部署や人が変わるのであれば、素直に報酬額のアップのみを求めた方がいいと思います。

最後に

来年は個人的にリモート元年にするつもりですが、はてさてどうなることやら...。

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