敷金ゼロ物件の落とし穴(引っ越しや物件選びの際の注意点)
先日、引っ越しをしましたが、前の住居を退去する際に思ったよりも高い費用がかかりました。
費用が高くついた原因は契約時の条件で敷金がゼロ(0円)だったからで、数年も経てば完全にそのことを忘れてしまうため、なんだか損した気分になりました。
目次
- 敷金ゼロ物件について
- 原状回復費用の支払い
- 最後に
敷金ゼロ物件について
賃貸物件の契約金としてかかる大きなもには「敷金」「礼金」「仲介手数料」の3つがあります。
この内、「礼金」は物件のオーナーに対して文字通りお礼の意味で支払う金額で、「仲介手数料」については物件を仲介した不動産会社に支払う手数料になります。
では「敷金」はというと、これは部屋を退去する際の原状回復にかかる費用を、前もって支払っておく金額になります。
つまり「敷金ゼロ」という条件は、敷金がゼロで安くなった、という印象を受けますが、実際のところは、契約時に敷金を払わない代わりに、退去時には部屋の原状回復にかかる費用を全額支払わないといけず、結果的に支払う金額は変わらない、ということになります。
契約時に支払う費用としては、敷金・礼金・仲介手数料の他に、家賃2ヶ月分だったり、火災保険や保証会社の利用料、さらには鍵交換費用とたくさんあり、賃料が5~6万円の物件だったとしても契約金は確実に20万円を超えてくるので、初期費用は高額になりがちです。
初期費用が高額だと、学校を卒業したばかりの新社会人には借りにくいですよね。そういった理由で敷金ゼロ物件というのがあるのかと思います。
原状回復費用の支払い
先日の引っ越しで、旧居の退去時の立ち合いに行ったら、その場で部屋の状態をチェックされて、原状回復費用を請求されました。
請求された金額は8万円ちょっと。
内訳としてはだいたい以下の通りです。
- 室内のクリーニング:3.5万円
- エアコンの清掃費:1.5万円
- 浴室のカビ対応:1.5万円
- トイレのドアの修繕:1.5万円
- その他:0.5万円
室内のクリーニングとエアコンの清掃費は基本料金みたいなもので、意外とカビの対応が高額でした。きちんと掃除していれば大丈夫だったのでしょうが、たまーにサボっていたツケがここで回ってきた感じです。
全体的には『まあ、仕方ないかな』と思えるものでしたが、一つだけ、トイレのドアの修繕については納得がいきませんでした。
状態としては、ドアノブ付近が湿気で膨張していて、ドアを閉める際にちょっと引っかかりを覚える程度のもの。ですが、納得がいかなかったのは、ドアノブ付近の木材が膨張した理由にまったく思い当たるフシがなかったからです。
住んでいる時はまったく気付かず、ドアの開閉に引っかかりを覚えた際も、止めている側のネジが緩んだのかな、くらいに思っていました。
ドアの引っかかりはネジの緩みが原因かもしれないのでなんとも言えませんが、後悔したのは、入居時にそこまでチェックしていなかったことです。
フローリングの状態やトイレ・浴室、水回りの設備など、隅々までチェックしたつもりでしたが、トイレのドアノブ付近の状態はまったくのノーマーク。入居時から問題の状態であったのであれば、こちらが支払う必要はありません。何度か引っ越しをしていますが、私もまだまだです。
というわけで、今回請求された8万円ちょっとの原状回復費用ですが、契約時の条件が敷金ゼロだったので、「全額」後日の銀行振り込みで支払わなければいけませんでした。
冒頭にも述べましたが、契約時の条件を完全に忘れていたので、かなり損した気分になりました。
最後に
賃貸物件の入居時には、退去時のことまでは考えずに契約することが多いと思いますが、次の引っ越しで、敷金ゼロ物件から敷金あり物件に引っ越すと、引っ越しの費用が高くなるので注意が必要です。
個人的には敷金ゼロ物件よりも、1ヶ月分の条件が設定されている物件の方が後々のことを考えなくていいので安心ですね。