ファンの回転数の設定を見直して自作PCの静音化
自作したPCのファンの音が気になる場合、ファンを接続したコネクタや、ソフトで回転数の制御を見直したりすると、自身の環境にあった設定に合わせることができて、PCを静音化することができます。
ファンの回転数をコントロールするには、対応したBIOS(UEFI)やソフトを使って設定することができますが、今回はASRockのマザーボードが対象なので、付属のソフト(A-Tuning)を使用して設定したいと思います。
A-Tuningを使ってファンのコントロール
A-Tuningには「FAN-Tastic Tuning」という機能があります。同様な機能がBIOSにもありますが、こちらのソフトを使用することでより視覚的にCPUやケースファンの制御が可能です。
以下はA-TuningのCPUファンの設定。
「Start FAN Test」というボタンを押すと、10%~100%の間でファンの回転数がどれくらいなのか測定して一覧に表示してくれます。この回転数を参考にファンスピード(FAN Speed)と温度(Temperature)のグラフで、ファンの回転数を調整します。
もちろん回転数が低すぎると温度が高くなりすぎてパーツの故障を招くことになり兼ねないのですが、デフォルトの設定はあくまで標準的なものなので、搭載しているパーツによっては、ある程度の調整は可能だと思います。
調整が終わったら「Apply」ボタンを押して決定するのですが、この際、PCの再起動後も設定を有効にするには、「Auto apply when program starts」にチェックを入れておく必要があります。この設定を有効にしていない場合、再起動後に設定がリセットされてしまいます。
ちなみにですが、私の場合、CPUファンはそこまで温度が高くならず、ファンの音がそこまで煩くなかったので、そのままとして、ケースファンの方を調整しました。
デフォルトでは30℃まで60%(1036 RPM)の回転数が設定されていましたが、
これを半分の30%(593 RPM)に設定。
この設定だけで、何も作業していない時のPCのファン音がかなり静かなものとなり、変更前と変更後でケース内部の温度にもほとんど変化がなかったので、静かになった分、以前よりも快適な作業環境になりました。
3ピン(電圧制御)と4ピン(PWM制御)の違い
PC用のファンには3ピンと4ピンの2種類があり、どちらもファンの回転数を制御可能なのですが、3ピンの電圧制御よりも4ピンのPWM制御の方が、制御範囲を細かく設定することができます。
実は自作した当初はケースに組込済のケースファン(3ピン)を、マザーボードに3つあるファン用のコネクタの内、中央(ケースファン2)のコネクタに接続していたのですが、
中央のコネクタの場合、4ピンタイプのPWM制御でしか回転数の制御ができないのか、FAN-Tastic Tuningでファンの回転数を計測すると、10~100%のすべての項目で回転数が変化していませんでした。
このため、風切り音は結構大きく、さすがに可笑しいだろうということで、接続しているコネクタや回転数を見直したのが今回のことになります。
自作したPCのファン音が想定よりも大きい場合は、こういった所もちゃんと見直した方がよさそうです。