バイクのドラレコとして格安アクションカメラをお手軽に搭載する方法
高速道路での危険な行為によって死傷者が出た事件をきっかけに、最近はドライブレコーダーを取り付けるのが当たり前のようになっていて、搭載していない人も万が一のことを考えて購入を検討されている方が多いと思います。
ドライブレコーダーが普及したおかげで、悪質な運転動画がネット上に出回るようになり、私も段々と不安になってきて、万が一ということも有り得る...と思わずにはいられなくなったので、普段乗っているバイク(FAZER25)にドライブレコーダーを搭載することを決意しました。
ですが、車に取り付けるのは簡単でも、バイクに取り付けるのは結構面倒だったりします。
バイクだと取り付ける場所が雨風に晒される外になるので、防水対応は必須ですし、固定もちゃんとしないと風や振動でズレたり脱落してしまう可能性があるので、かえって危険です。
また、最近はバイク用に前後の映像を記録してくれるドラレコもあるようですが、配線やらバッテリーからの給電やら改造に慣れている人、または改造ができるスペースがあるなら別ですが、私がそうだったように、多くの人はもっと簡単に安く取り付けられないものかと思っているはず。
そんなわけで今回は、防水対応の格安アクションカメラ「apeman A66」を、モバイルバッテリー経由でバイクにドラレコとして取り付けてみました。
目次
- アクションカメラ「apeman A66」の機能や画質について
- 防水ケースの改造
- バイクへの設置
- 実際に撮影してみた動画
- 最後に
アクションカメラ「apeman A66」の機能や画質について
5,000円もしない金額で購入できる防水対応のアクションカメラ「apeman A66」。
この手のアクションカメラは色々なところから似たような製品が沢山出ており、正直「どうなの、これ?」と思っていましたが、実際に使ってみると、手振れ補正はあってないようなものだったり、有名メーカーの高級アクションカメラと比べると品質は価格なりで、画質は数段下がる、というレベルのものですが、ことドラレコとしての利用に限定するなら、画質は及第点で、手振れ補正もなくても我慢できる、というレベルなので、利用を限定することで非常にいい製品として受け取ることができます。
それを見越してのことなのか、この「apeman A66」というアクションカメラには車載モードという機能が搭載されていて、今回やるようなモバイルバッテリー経由での動作も可能となっています。
以下は、実際に720P(1280*720) 30FPSで撮影してみた動画の画像。
画質的には十分ですね。
撮影時間も録画モードが720P(1280*720)の30FPSなら、32GBのSDカードで8時間以上は録画することができ、ループ録画にも対応しています。
バイクには嬉しい防水ケースも付属しているので、格安なのに願ったりかなったりのいいアクションカメラとなっています。
防水ケースの改造
さて、そんな超手頃なアクションカメラではありますが、防水ケースを装着したままではUSBから給電することはできません。
なので、USBケーブルを繋げるための穴をケースにあけます。
防水性能は下がりますが、上からの雨で多少濡れるくらいなら問題ないかと思います。
穴のあけ方ですが、今回はとりあえず家に転がっていた”はんだごて”を使ってケースのプラスチックを溶かして穴を空けることにしました。溶かした後は周りにできるバリをペンチでで剥ぎ取り、ヤスリを使って穴のサイズを調整します。
防水ケースの加工の方法は、まずケースに大体の位置にマジックで印をつけ、はんだごてを慎重に当てます
バリを取り除いて、また印をつけてからはんだごてを当て...を何度か繰り返して、穴の大きさを調整します。
最終的には、以下のような大きさの穴になりました。USBケーブルも問題なく挿すことができます。
これで出来上がりかといえば、そうではなく、この状態で実際にドラレコとして利用してみたら、風切り音がものすごく酷くて、録画した動画の視聴に耐えられませんでした。音声OFFで撮影したり映像だけでいいなら十分ですが、せっかくなら多少の音くらいは拾いたいと思ったので、USBケーブルとケースの隙間を埋めます。
どうやって埋めようか悩みましたが、弾力があって収縮性に富んでおり、かつ静穏性が高い、というものを探してみたら、自宅にちょうどいい耳栓が転がっていたので、今回はこの耳栓を使って穴を塞ぐことにします。
他にもいい方法があるかもしれませんが、とくに思いつきませんでした。また、この耳栓に水滴を垂らしてみたら、スポンジのように吸水性が高いというわけでもなさそうだったので、防水面からもちょうどいいかと思います。
耳栓の加工は、半分に切って真ん中に穴を開けるだけです。
最後にUSBケーブルに通して完了です。
バイクへの設置
アクションカメラへのバイク(FAZER25)への設置ですが、バイクでよく見かける右ハンドル部分にある四角いボックスの上に粘着シートを使ったマウントで固定しました。
画像ではちょっと長めのマウントパーツを使っていますが、これだとバイク走行時の振動でカメラが結構揺れてしまったので、付属のもう一つ背の低いパーツに後で替えています。
続いて、モバイルバッテリーの搭載位置を考えます。
スクーターならフロントにポケットの1つや2つあるのですが、スクーター以外のバイクはこれがないので不便ですよね。
どうしようか悩んだ挙句、近くのホームセンターで見かけたスマホケースを利用することにしました。
持っているモバイルバッテリーの容量が10,000mAhだったので、ちょうど5インチクラスのスマホと同じ大きさなのでちょうどよく、後ろにベルト固定用のバンドがあったので、このバンドを利用してバイクにくくりつけます。
今回取り付けたのはハンドルと本体の間ですが、注意点として、バイクを旋回しようとしてハンドルを切った際に間にモバイルバッテリーが挟まると思いがけない事故に繋がる可能性があるので、挟まらないよう、固定はズレたりしないようにきちんと行いましょう。今回は結束バンドを使って固定しましたが、万が一にバンドが切れてしまった時のことを考えて2重で巻き付けています。
また、画像は左右平行な感じで取り付けていますが、これだと走行中にチャックがずり落ちて、バッテリーのみ脱落してしまう可能性がありそうだったので、後で右斜めになるような感じで取り付け直しました。
本当はタンクバッグにモバイルバッテリーを搭載するのが一番楽なのですが、FAZER25はタンク上部の素材が金属ではないので、マグネット式のバッグが取り付けられませんでした。
そんな感じで最終的にバイクに設置したものは以下の通りになります。
耳栓の緑がちょっと目立ちますねw
これはこれでいいですが、できれば他の色にしたいかも...
実際に撮影してみた動画
上記の装備で実際にツーリングでドラレコとして使用してみました。
設置に関しては手作り感がかなりありますが、撮影できた動画はなかなかいい感じではないでしょうか。
最後に
ドラレコを搭載してみて分かったのは、画質はあまりよくありませんが、わざわざバイクを停めて撮影をしなくても勝手に風景を録画してくれるところです。
バイクと一緒に映り込むことはできませんが、撮ろうかどうか迷うくらいの風景なら勝手に保存してくれるので、「あそこの風景撮っておきたかったなぁ...」という後ろ髪を惹かれるような思いをせずにツーリングすることができます。
また、事故った時の状況だけではなく、普段の自分の走行が記録として残るので、安全運転にもより注意を払うようになり、そういうことからもドライブレコーダーは必須なアイテムになっているのではないかと思います。