ノートPCにCloudReady(Chrome OS)をインストール
先日、Googleから新製品の発表がありましたが、その多くの製品が日本では発売されないという悲しい出来事がありました。
かくいう私も新しいスマートフォンやChromeBookが発売されるようなら購入しようかと検討していたのですが、結果的に検討の必要はなく、肩透かしをくらった気分です。
こうなると、格安Simフリーで利用しているスマートフォンはファーウェイ一択で、買い替えは来年のAndroid8.0にアップデートする頃を狙って1つ前のモデルを購入するのがよさげですが、問題はChromeBookです。
現在利用しているタブレットの買い替えとしてAndroidアプリも使えるというChromeBookを考えていたのですが、イマイチ踏ん切りがつかず、新製品のPixelBookが日本で発売されたら背中を後押ししてくれたかもしれませんが、そうはなりませんでした。
ChromeBookを買うべきか否か。
日本での展開が少ないChromeBookですが、ASUSから魅力的なモデルが出ていることもあって色々と悩んで調べていたら、Chrome OSのオープンソース版であるChromium OSをベースとした CloudReady というOSがあることを知ったので、古くなったノートPCにインストールしてChrome OSがどんなものか確認してみることにしてみました。
目次
- 用意するもの
- インストール用のUSB作成
- インストール前にBIOSの設定
- インストール
- 使ってみた感想
- 備考
用意するもの
- ノートPC(Aspire V7-482P)
- USBメモリ(8GB / 16GB)
CloudReadyのインストールはUSBメモリを使って行います。8GB以上ならなんでもいいと思っていましたが、インストールガイドに8GBまたは16GBのみ対応としっかり書いてあるので注意しましょう。
インストールするノートPCは先日、USB3.0ポートを壊してしまった Aspire V7-482P です。
4年ほど前に購入したマシンですが、CPUにCore i5-4200Uを搭載しているのでスペック的には十分です。
サイトに掲載されている 対応デバイスの一覧 には載っていませんでしたが、インストール後は問題なく動作しました。
インストール用のUSB作成
インストール用のUSB作成ですが、ちょうどCloudReady用のUSB makerなるツール(Windowsのみ)が最近になって提供されていたのでそれを利用しました。ツールを利用しない場合、Chromeのアプリを利用して作成しないといけないようなので、こちらの方が簡単です。
ツールは以下からダウンロードします。
Home Edition Download — Neverware
ダウンロードしたUSB makerを起動したら、用意したUSBメモリをPCに接続してウィザードに従ってインストール用メディアを作成します。
私の場合、ツール起動時に以下のような新しいバージョンがあるというポップアップが出ましたが、最新を落としても出たので気にしなくていいと思います。
インストール前にBIOSの設定
CloudReadyインストール時の注意点ですが、起動モードがUEFIの場合、BIOSでSecure Bootを無効(Disabled)にしないと起動しません。
用意したノートPCはこのSecure Bootが「Enabled」に設定されていてデフォルトでは変更できませんでした。変更するためには、BIOS - Securityタブの「Set Supervisor Password」でパスワードを設定しないといけません。
また、BIOSのBoot優先順位で「USB HDD」が最初になるように設定します。Bootの優先順位を変更したくない場合は、ノートPC起動時にF12を連打して起動ドライブ選択画面でUSBを選択します。
インストール
上記、BIOSの設定が終わったらノートPCにUSBメモリを挿して起動します。
すると以下の画面が表示されるので、ウィザードに従って進めます。
正常にログインすると、CloudReadyの画面が表示されますが、この状態はUSBメモリからOSを立ち上げただけなので、ノートPCにはインストールされていません。
インストールするには画面の右下をクリックして表示されたポップアップに「Install CloudReady」という選択欄があるので、これをクリックします。
インストーラーが立ち上がるので、以下のように進めていけば完了です。(今回はスタンドアローンでインストールします)
正常にインストールされたらUSBメモリを外してCloudReadyが立ち上がるかどうか確認します。
使ってみた感想
残念ながらCloudReadyはAndroidアプリを利用することはできませんが、通常使用(検索、メモ、TODO、メール、Word、Excelなど)ならChromeの拡張機能やアプリで問題なく使うことができます。
というか動作がキビキビしていて反応が早いのでWindowsよりも快適だったりします。
Visual StudioやEclipseを使っての開発、Steamでゲームといったことはできませんが、そういったことをやらないセカンドPCのような使い方なら、かなり優秀なOSだと思います。
一週間ほど使ってみましたが、一度、Flashを利用したサイトをブラウザで表示した際に正常に表示されないといったことがあった程度で、それ以外はとくに問題らしい問題はありませんでした。
ショットカットキーがWindowsと異なるのでその点は慣れが必要ですが概ね満足できるもので、これでAndroidアプリが使えるなら言うことなしですね。
やっぱり、ChromeBook買いましょうか...
備考
一点、インストール時の注意というか結果的に良かったので何とも言えないのですが、一応報告だけしておきます。
今回、使用したノートPCはSSDに換装していて、CloudReadyをインストールしようとしたのは換装前のHDDでした。CloudReadyインストール時にストレージを交換して実行したのですが、結果的にインストールされていたのはノートPCのキャッシュ用SSD(24GB)で、最初は「あれっ? HDDにインストールされてない...まさかキャッシュ用のやつに入ったのか?」という感じでした。
Aspire V7-482Pの初期構成は「HDD 500GB + キャッシュ用SSD 24GB」という構成だったため、上記のような現象が発生したものと思われます。
ただ、Windows 10がインストールされたSSDに戻して起動したら、普通にF12でどちらのOSも選択可能だったのと、元々、SSDに換装した時点でキャッシュ用SSDの意味がないと思っていたので、そのまま使うことにしました。