2022.7.11

原神を4K解像度でプレイするために必要なスペックと快適さを追求したGPUの設定

4K解像度(3840 × 2160)で原神を最高画質でプレイする場合に必要なスペックとしては、グラフィックボードにGeForce RTX 3060Ti以上が必要とされていますが、それは、あくまで最高画質かつ負荷が一番かかる状況での話になります。

個人的には、最高画質じゃなくてもいいので、ファン音なども含めて快適にプレイできる条件が知りたかったので、オーバークロックツールの「MSI Afterburner」の電力制限機能(Power Limit)やファンコントロールを使って、原神を快適にプレイできる条件を確認してみました。

目次

  • PCのスペック
  • ゲーム画面の画質の設定、測定場所
  • 電力制限(Power Limit)によるGPU使用率や温度の変化
  • ファン制御
  • 電力制限やファン制御をWIndows起動時に反映する方法
  • まとめ

PCのスペック

使用するPCのスペックは、CPUが「Core i3-10100F」、肝心のグラフィックボードにMSIの「GeForce RTX 3060 Ti AERO ITX 8G OC LHR」(シングルファンモデル)を搭載した自作マシンになります。

ケースはMini-ITX対応のMETIS PLUS。

4K解像度(3840 × 2160)の液晶ディスプレイはHPのV28を使用しています。

ゲーム画面の画質の設定、測定場所

原神プレイ時の画質の設定は「高」に設定。

レンダリング精度や異方性サンプリングは変更せず、デフォルトのままにしています。(低くした場合の違いは如実に現れますが、高くした場合は違いが分からなかったので、気づかないのであればデフォルトのままでいいと思います)

GPUの使用率やFPSの確認を行う測定場所は、モンド城の神像の掌の上。

負荷がかかるシーンや場所は他にもありますが、今回はあくまで普段利用で支障のないレベルを模索するので、上記の場所にしました。負荷がかかる場所でのFPSについても一応、確認していますので、そちらについては後述します。

なお、測定時の室温は26℃、ヘッドフォン未使用での確認となります。

電力制限(Power Limit)によるGPU使用率や温度の変化

今回のPCの構成では、とくになにも制御せずにGPUをそのまま使用した場合、GPU温度が70℃近くになり、ファン音が耳障りになるレベルで、ゲーム画面の画質はよくても、プレイ時の快適さという面では、かなり低いものとなります。

GPUのファン制御などで改善できないかと調べて知ったのが、オーバークロックツール「MSI Afterburner」の電力制限(Power Limit)を使った方法です。

電力制限(Power Limit)は最大の消費電力に制限をかけるもので、MSI Afterburnerの場合、50%~100%の間で1%刻みで設定することができ、消費電力を下げることで発熱を抑えることができ、発熱が下がった分、ファンの回転数も落とすことができます。

もちろん消費電力を下げることでパフォーマンスも下がりますが、消費電力が上がれば上がる程、パフォーマンスの向上率は下がる傾向にあるので、ゲームをプレイする上で、ちょうどいい状態を探すことになります。

設定方法は簡単で、アプリ(MSI Afterburner)を開いて中央上のPower Limit(%)という項目を調整して反映するだけです。

今回、50~100%の間で10%毎に、原神を4K解像度でプレイした際のGPU使用率と温度、さらに消費電力を計測してみました。

■ GPU使用率と温度

■ 消費電力

■ 各測定値の変化のまとめ

FPSについてはすべての条件で最大の60FPSを記録し、CPU使用率に関しては30~50%程度といったレベルでした。

上記のグラフを見て分かる通り、消費電力が高くなればなるほど、パフォーマンスの伸びは緩やかなものとなるので、効率の良さだけで言えば、60~80%の設定がいいです。

普段利用の場合、できるだけ消費電力は下げたいので、今回はPower Limitを60%に設定。

この設定でしばらく、普段と変わらずに原神をプレイしてみましたが、移動やバトルなどで、とくにパフォーマンス不足を感じることはなく、負荷のかかる華清帰蔵密宮ではFPSが50に落ち込むものの、個人的には、そこまで気になりませんでした。

ファン制御

MSI AfterburnerからGPUのファンを制御することも可能です。

設定するにはアプリからメニュー(歯車アイコン)を選択して、

表示された画面のタブで「ファン」を選択し、「ユーザー定義ソフトウェアによる自動ファン制御を有効にする」にチェックを入れます。

グラフをドラッグ&ドロップすることでGPUの温度変化によるファンの回転数を設定することができます。

今回の場合、原神プレイ時はGPUの温度が60℃以上になり、ファンの回転数が50%を超えると音が気になり出したので、60度を超えてからファンの回転数を急激に上げるような設定としました。

電力制限やファン制御をWIndows起動時に反映する方法

上記、MSI Afterburnerで設定した電力制限(Power Limit)やファン制御は、Windowsの再起動でリセットされてしまうので、再起動後も有効にするには、パネル左下のStartupを選択します。

この設定を行うことで、毎回、起動時に設定する必要はなくなります。

まとめ

最後にまとめになりますが、今回の検証で分かったことは以下の通りです。

  • GPUはGeForce RTX 3060Tiで十分だが、ファン音が気になるならデュアルファンやトリプルファンのグラフィックボードが良い
  • RTX 3060Tiの電力制限60%でも十分だったので、最高画質を追い求めないなら、RTX 3060でも十分かもしれない
  • CPUの性能はそこまで重要ではない

使用しているケースやグラフィックボードにより、ゲームプレイ時の快適さはまた違ってきますし、ヘッドフォンを使用するのあれば、ファン音はそこまで気にならなくなります。

個々人のプレイ環境によって、設定は変わってきますので、あくまで参考レベルに留めて、自分に合った条件を模索するのが良さそうです。

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