PCゲームをキャプチャ(録画)する方法
YoutubeにPCゲームのプレイ動画でもアップしようと思いましたが、実際にやってみると、録画したデータのサイズが大きかったり、アップロードした動画が劣化していたりと、色々、分からないことがあったので、PCゲームを録画する方法や、各ソフトの使い勝手などについて調べてみました。
目次
- Youtubeにアップロードした動画が劣化する理由
- PCゲームの録画ソフト
- Xbox Game Bar(Windows標準)
- NVIDIA Shadow Play(GeForce Experience)
- OBS Studio
- まとめ
Youtubeにアップロードした動画が劣化する理由
PCゲームの録画ソフト
PCゲームをキャプチャ(録画)するためのソフトは幾つかありますが、今回は、Xbox Game Bar(Windows標準)、NVIDIA Shadow Play(GeForce Experience)、OBS Studio、の3つを選択して実際にキャプチャしてみました。
この3つを選択した理由はどれも無料で使えるからです。
OBS Studioは生放送用の配信ツールとしての機能もありますが、録画単体も可能なソフトになります。
以下、それぞれのソフトでキャプチャした際の詳細や、使い勝手についての感想になります。
Xbox Game Bar(Windows標準)
Xbox Game BarはWindowsに標準で搭載されているソフトです。標準なので、とくになにもインストールしなくても使用できる点がメリットで、とりあえず録画してみたいといった場合にはこちらを使用します。
アプリを起動するには、キーボードで「Windowsキー + G」を押すだけで、現在のディスプレイ表示に、オーバーレイで操作パネルや録画用のボタンといったものが表示されます。
欠点は設定項目の少なさと、場所の分かり難さ。
Xbox Game Barでキャプチャ(録画)する際の設定は、Windowsの設定メニューを開いて「ゲーム > キャプチャ」から行うことができます。
オーバーレイで表示される操作パネルから設定できたら良かったのですが、なぜか、それはできません。
設定可能な項目は、フレームレート(30 or 60 fps)と、ビデオ品質(標準 or 高)の2つで、ビットレートを細かく設定したりすることはできないようです。
実際にフルHDのゲームを60fpsのフレームレートで録画してみた結果は以下の通り。
ビデオ品質 | ビットレート | 動画サイズ(1分) |
---|---|---|
標準 | 20 Mbps | 150 MB |
高 | 40 Mbps | 300 MB |
※ビットレートや動画サイズは大体の数値として掲載しています。
ハードウェアエンコード(NVENC)に対応しているようで、録画中にCPUに負荷がかかるようなことはありませんでしたが、設定項目にハードとソフトの選択がないので、自動で判定されているものと思われます。
こちらのソフトは標準で使えるのも魅力ですが、ゲーム画面の上にオーバーレイで表示された操作パネルが録画されないのが実際に使ってみて良かった点で、編集なしのプレイ動画をそのままYoutubeなどにアップロードするには、かなり便利だと思います。
NVIDIA Shadow Play(GeForce Experience)
NVIDIA製のビデオカード(GeForce)を使っている場合、NVIDIA Experienceをインストールしていると思いますが、このExperienceに録画機能があります。
アプリの起動は、キーボードで「Altキー + Z」を押すと、Xbox Game Barと同じようにオーバーレイで操作パネルが表示されます。
キャプチャの設定項目はXbox Game Barと同様に少ないですが、ビットレートを10~130で細かく設定可能になっています。
実際にフルHDのゲームを60fpsのフレームレートで録画してみた結果は以下の通り。
ビデオ品質 | ビットレート | 動画サイズ(1分) |
---|---|---|
低 | 12 Mbps | 93 MB |
中 | 19 Mbps | 143 MB |
高 | 47 Mbps | 360 MB |
※ビットレートや動画サイズは大体の数値として掲載しています。
こちらもハードウェアエンコード(NVENC)に対応していて、録画中のCPUへの負荷はありませんでした。
アプリの使い勝手についてですが、正直なところ、Xbox Game Barよりも使いづらく、録画ボタンを押すと、フルスクリーンで表示中のゲームが非表示(最小化)になってしまいますし、録画中はオーバーレイで表示された操作パネルも一緒に録画されてしまいます。
また、画面に録画中のインジケーターが表示されず、録画時間といったものも分からないので、ビットレートを細かく設定可能という利点はあるものの、そこにメリットを感じないのであれば、Xbox Game Bar(Windows標準)の方が使いやすいです。
OBS Studio
OBS Studioは、今回、紹介する中では一番、キャプチャ時の設定を細かく制御できるソフトになります。
アプリの初回起動時に配信用に使うか録画用に使うか尋ねられるので、配信しないのであれば録画用に設定した方が使いやすいと思います。
プレイ中のゲームをキャプチャするには、ソースの「+」を押して、モードやウィンドウを設定します。
今回は原神をキャプチャしたのですが、そのままではプレビューに表示されず、デスクトップに作成されたショートカットを右クリックしてプロパティを選択した後、互換性タブの「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェックを入れる必要がありました。
キャプチャの設定項目は豊富で、出力モードを「詳細」にすると、録画フォーマットやハード/ソフトのエンコーダ指定、レート制御(CBR、VBRなど)やビットレート設定など、設定可能な項目が一気に増えるので、キャプチャ初心者は何を設定すればいいか分からないと思います。
細かな設定は今回は後回しにして、出力モードを「基本」、録画フォーマットをmp4(デフォルトはmkv)の状態で、録画品質を「高品質」と「超高品質」に切り替えて録画してみた結果は以下の通り。
ビデオ品質 | ビットレート | 動画サイズ(1分) |
---|---|---|
高品質 | 9 Mbps | 70 MB |
超高品質 | 25 Mbps | 183 MB |
配信ツールとしても利用可能なソフトなためか、他のソフト(Xbox Game Bar、NVIDIA Shadow Play)よりも高品質時のビットレートが低めに設定されています。
操作パネルをオーバーレイで表示することはできませんが、ゲームの映像を認識してキャプチャしているため、ゲームを非表示の状態にしても、キャプチャ可能なのが特徴。ただし、MSI Afterburnerなどでゲーム画面に重ねてCPUやGPUの使用率を表示していた場合、キャプチャできるのはゲーム画面のみとなっています。
また、操作パネルをオーバーレイ表示できないので、ゲーム画面はフルスクリーンではなく、ウィンドウ表示にした方が使い勝手はいいです。
まとめ
個人的には録画したゲームのプレイ動画を編集無しでYoutubeにアップする予定なので、上記のソフトの中では、Xbox Game Bar(Windows標準)で十分です。細かく設定したいなら、OBS Studioといったところでしょうか。
懸念だったYoutubeアップロード時の画質劣化については仕方がなく、Xbox Game Barの標準品質のビットレートが20Mbpsもあるので、これ以上の品質を求めると、PCが動画データで埋め尽くされそうです。
PCゲームのキャプチャ(録画)のことがなんとなく分かってきたので、もう少し使ってみたら、原神のプレイ動画でもアップしたいと思います。