5年間ブログサイトを運用してみた感想
早いものでブログサイトを本格的に運用し始めてから5年が経過しました。
前々から5年というのを一つの区切りとするつもりだったので、これまでの運用で感じたことや、個人で最初からサイトを作成することのメリットやデメリットについて紹介したいと思います。
目次
- ブログサイトを作成・運用しようと思った理由
- やってみて良かったこと
- やってみて後悔したこと
- 運用するのに苦労したこと
- 1日1記事は効果がある?
- AMPは対応すべきか
- ブログサイトのアフィリエイトで副業または本業が成り立つのか
- 結論
- 最後に
ブログサイトを作成・運用しようと思った理由
そもそも、なぜ、既存のブログサービスやWordPressといったCMSを使わず、自分でサーバーをレンタルしてブログサイトを公開することにしたかというと、一番の目的は学習でした。
当時、フリーランスのWebエンジニアとなって数年経っていましたが、恥ずかしながら、仕事でシステムの運用や製造に携わることはあっても、個人で一から十までやったことがなく、スキルに偏りがあって、このままではフリーランスとしてまずいな、と思ったことがきっかけで、ちょうど仕事に空きが入ったこともあり、一念発起、どうせやるなら最初から、という意識で取り組み始めました。
やってみてすぐに感じたのは自分のスキル不足。
それもそのはずで、複数人が関わるプロジェクトに携わっていた時は、開発に必要なインフラやフレームワークといったものはすでに要件の段階で指定されていることが多く、そうでない場合も、すでに他の人が上流の工程で決めてしまっていることがほとんどだったので、用意されたものの中で製造に励むことが当たり前の状態となっていて、どういったものを利用するのが一番いいのか、といったことに考えを巡らすことがあまりなかったのです。
そのため、プログラミングで悩むというよりは、言語やフレームワークにはどんなものがあってどれを利用するのがいいのか、といったことや、開発環境をどう構築して、それを本番やステージングの環境にどうやって配置するのか、といったことに頭を悩ますことの方が多かったように思います。
また、二番目の目的は、副業として確立することでした。アフィリエイトのことをなにも知らなかった私はこの時、とりあえず書き続けていれば、ある程度はものになるんじゃないの、的な感じで始めています。
やってみて良かったこと
個人でブログサイトを構築してみて良かったのは、やり始めた理由の一つである学習としては、かなりの経験値が得られたことで、これまでなんとなくでしか理解していなかったシステムへの理解度が跳ね上がりました。
とくに独自ドメインやセキュリティといった面に関しては、自分で構築しないとそこまで意識しない点で、その中でもセキュリティは分かっている”つもり”レベルでやると痛い目を見ます。
実践に勝る経験はないというのが身に染みて分かったので、逆に言うと、個人でやったことがない人がシステムを構築すると、セキュリティ面で大変危険ということになります。
やってみて後悔したこと
やってみて後悔したことは、ブログサイトの構築は学習にはうってつけですが、アフィリエイトの収益には向かない点。
5年間の運用中、あわよくば本業に、なんて考えた時期もありますが、今となっては副業レベルでも怪しく、アフィリエイト目的のブロガーの多くはYouTubeに移行しています。
私自身、最近はブログ記事をブラウザで検索して閲覧するといったことをほとんどせず、大抵はYouTubeの動画やAmazonの商品レビューを視聴することで満足していて、そこで得られた情報以上のことを知りたい場合は、ブログではなくそれ専門のサイトや詳細な比較記事を確認しています。
また、初めはそうでもありませんが、やっていく内に次第とコンテンツへのアクセス数(PV)が気になって、いつの間にかPV目的の記事が増えていきました。
こういった記事は書きたいと思って書いたものではないので、内容も薄っぺらく、短期的にはよくとも長期的には効果がないので、ブログのアフィリエイトで収益を得ることが難しくなった昨今、無駄な時間だったと後悔しています。
運用するのに苦労したこと
個人で作成したブログサイトを運用するのに苦労したことは、Googleの仕様が変更された時、当たり前ですが、自分で対応しないといけない点です。
モバイルファーストインデックスやAMP、記事の構成や内容など、Google検索の仕様は頻繁に変わるので、アンテナを張って変更があったら即座に対応しないといけません。
対応したところでアクセス数が増えるといったことはありませんが、しなければ落ちるので、自分でサイトを運営する場合は、Googleによって常にふるいにかけられているという印象を強く持つことになります。
既存のブログサービスを利用する場合、ちゃんとしたところなら、仕様変更の対応を自分でやる必要がないので、そこまで気にしなくて済みます。
1日1記事は効果がある?
一時期、1日1記事以上を投稿していた時期があります。
この時は書けば書くほどPVが上昇していたので、当時は楽しかったのですが、その時に作成した記事をたまに読み返したりすると、その内容の薄っぺらさに驚くことがあります。
Google検索のアップデートでPVが減少した際、サイトの常連(リピーター)がいれば、息を吹き返すことがありますが、低品質なコンテンツを乱造していくと、こういったリピーターが去っていって、回復せずにそのまま誰にも見られなくなる、といった状態に陥ります。
最近はSEOでSNSの被リンクが重要となっているので、リピーターを失う行為は中長期的にはマイナス。
有名でもなんでもない個人が運営するブログサイトについては『皆が興味のある話題や事柄を掘り下げて、丁寧に検証したものを記事として公開する』といったことが絶対であり、それを1日1本以上、記事にして公開するのはハッキリ言って個人では無理です。
書きたいことが沢山あって最初はできたとしても、それを1年以上行うのは不可能でしょう。
このため、1日1本、1週間に2~3本、1ヶ月で4~5本といったように目標を決めるのはいいですが、中身を伴わないのは意味がないので、たまに昔書いた記事を読み返して、それがユーザーや自分にとって有益な記事であるかどうか確認した方がいいです。
AMPは対応すべきか
個人が運営している場合、デメリットの方が大きいので対応しなくていいです。
詳しくはこちら
ブログサイトのアフィリエイトで副業または本業が成り立つのか
まとめサイトやトレンドブログといった種類のものであれば可能性はありますが、日々の出来事や携わっている仕事の専門的な知識をつづるような個人のブログサイトでは副業はまだしも本業は絶対に無理です。
たまに『数ヶ月で○○万PV獲得して数十万の収入が~』なんていう記事を見かけますが、この記事が公開されている自体で、どういった種類のサイトなのか想像が付きますし、本当のことだったとしても数万、数十万以上いるプレーヤーの中で、ほんの一握りの人たちだと思います。
数年前なら、アイデア勝負のアプリやサービスで一発逆転なんてこともあったかと思いますが、そちらも体勢は決してしまっているので、無名の個人が開発したものがヒットする可能性は限りなくゼロに近いです。
どんなものがバズるか分からない現代ですが、ブログサイトは副業または本業を目的にやるには収益性が低すぎるので、今、アフィリエイト目的でやるならブログではなくYouTube。
現在、YouTubeには続々とプレーヤーが参入しているので、その中で収益を得ることはなかなか難しいですが、ブログのPVとYouTubeの再生回数を比べたら、YouTubeでブログ動画を公開した方がまだ可能性があります。
ただし、やる場合は、基本的に顔出しが必要。
結論
最終的に個人のブログサイトを5年間運用してきた感想ですが、『学習目的ならありだが、それ以外はない』、ということになります。
副業や本業で考えている人はやりたいことがYouTubeに向いているかどうか再考し、顔出しNGで、マスクやサングラス、覆面と言ったアイテムもダメな場合は、夢のアフィリエイト生活は早々に諦めましょう。
また、なんでもそうですが、一番大事なのは、『好きなことじゃないと長続きしない』ということ。
お金のためにという一点では継続は難しく、私の場合、作るのは好きなのでなんとか続いていますが、運営するのはまったく好きじゃないので、作ったものは放置することが多く、最終的には閉鎖ないしサンプルサイトに格下げする、といったことがよくあります。
かといって惰性で続けるだけでは意味がないので、メリハリをつけて興味のあることに取り組むことが大事です。
最後に
せっかくなので、収益面でもうちょっと夢のあることを5年間の集大成として言いたかったですが、現実はなかなか厳しいですね。
今後もブログサイトの運営は行いますが、これを一つの区切りとしたいと思います。