コミック「マージナル・オペレーション」は2巻からが本番
読んだ感想
現時点での最新刊(10巻)まで読んだ感想ですが、1巻で辞めてしまったのが悔やまれるくらい『面白かった』です。
今、振り返ると、1巻は序章も序章で、主人公の現在の状況や就職した民間軍事会社での研修生活が描かれているだけで、ストーリー的に面白い要素はほとんどなく、主人公含めて魅力的なキャラクターは一切登場しないので、読むのを辞めてしまったのは仕方がないとえばそうなのですが、それがガラっと変わるのがコミック2巻の後半からでした。
巻を重ねるごとに段々と逞しくなっていく主人公は戦術オペレーターとして傭兵業界に名が知られるほどになり、その手足となって行動する少年少女たちも次第に成長していきます。
子供たちを戦争から解放したいと願いつつも、自分の得意とすることが戦争くらいでしか役にたたない主人公の葛藤。そんなどうしようもない状況でも作品の内容はそこまで重たくなく、観光で日本を訪れたり、和気藹々とした様子が描かれているので、見ていて気分が暗くなることはそう多くありません。
作品の内容や面白さの種類的にはブラック・ラグーンに近いものがありますが、それとはまったく違った作品です。
内容が内容なので、この先どう転ぶかはちょっと分かりませんが、今後も継続して読まずにはいられない、先が楽しみな作品の一つになりました。
最近はとにかく異世界ものが氾濫しているコミック界隈で、面白いものもそうでないものもたくさん刊行されている現状ですが、たまには現実世界をベースとした作品を読んでみるのもいい箸休め的なものになるのではないでしょうか。
なお、コミック「マージナル・オペレーション」には原作の小説があるようですが、ここまで来たらすべてコミックで読みたいと思います。