2021.1.25
2021.1.28

10万円以下で作る小型ゲーミングPC(Core i3-10100F、GeForce GTX 1650)

およそ数年ぶりにPCを自作しました。

理由は手頃なゲーミングPCが欲しかったのと、使用しなくなったPCのWindowsのライセンスを移行しておきたかったからです。

目次

  • 購入したパーツと費用
  • ケース、電源
  • CPU、マザーボード
  • ビデオカード
  • ストレージ、メモリ
  • 組み立て
  • ベンチマーク
  • GPUフル稼働時の温度計測 [2021年1月28日追記]
  • 数年ぶりに自作してみた感想

購入したパーツと費用

ゲーミングPCとはいえ、ゴリゴリのゲーマーではないので、性能的にはエントリーレベルで問題ありません。

予算は10万円以内で、できれば小型、 といった程度のレベルで探して購入したパーツは以下の通りです。

CPUはAMD派なのでRyzenが良かったですが、 現在、AMD関連の製品はRyzen 5000シリーズやPS5の人気によって生産が間に合っていないようで、全体的に品薄で割高の状態。 さらに一部モデルは入手困難といった具合だったので、珍しくIntel製品にしました。

また、ビデオカードもちょうどビットコインのマイニング熱が再燃したのか、 こちらも価格の高騰と入手性が悪くなっていましたが、 Amazonなどのオンラインショップではなく、 近くのショップ(ドスパラ)に行ったら、良心的な価格で販売されていたので、 そちらで購入しました。

購入したパーツと費用の詳細は以下のようになります。

モデル 価格
ケース RAIJINTEK METIS PLUS 5,478 円
電源 SilverStone SST-ST30SF V2(300W) 5,281 円
CPU Intel Core i3-10100F 11,000 円
マザーボード ASRock H410M-ITX/ac 13,109 円
ビデオカード Palit NE61650U18G1-166F(GeForce GTX 1650) 14,790 円
ストレージ CFD CSSD-M2M5GEG1VNE(M.2 2280 NVMe 500GB) 6,573 円
メモリ KLEVV DDR4 2666MHz 8GB × 2 6,380 円

パーツの購入にかかった費用は合計6万ちょっと。今回はOSやディスプレイ、キーボード・マウスといったものは手元にあるものを使いまわすので費用には含めませんでしたが、そういったものを購入する必要があったとしても、10万円以内で収まると思います。

ケース、電源

ケースはRAIJINTEKの「METIS PLUS」。

小型のゲーミングPCということでMini-ITX対応のケースを探していましたが、ビデオカードが搭載可能で、キューブタイプの形状に難色を示す人は、最終的にこの「METIS PLUS」かLIAN LIの「PC-Q21」のどちらかにたどり着くと思います。

より小型なのはPC-Q21の方ですが、搭載するビデオカードの長さや価格、エアフローといったものを考慮すると、METIS PLUSの方が優秀なので、今回はそちらを選びました。カラーが複数用意されているのも良ポイント。

電源はATXとSFXのどちらにも対応していますが、ATXの場合、ビデオカードの長さが170mm以内に制限されてしまいます。

先に購入したPalitのビデオカードが170mm以内なのでATXタイプでも良かったのですが、スペースが狭くなると作業しずらいので、SFX電源の方をチョイス。

今回はSilverStoneの「SST-ST30SF V2」を選択しましたが、 電源選択時の注意点として、 搭載するビデオカードが補助電源(6ピンや8ピン)を必要とする場合は、それに対応した電源が必要です。

CPU、マザーボード

CPUは先にも述べた通り、Intelの「Core i3-10100F」。

末尾に「F」が付属しているモデルは内蔵GPUが非搭載になるので、ビデオカードが必須となりますが、その分、割安で購入することができます。

購入した「Core i3-10100F」はAMDの「Ryzen 3 3100」に相当するもので、4コア8スレッドの製品。価格はIntelの方が安く、その差は2021年1月の時点で2千円ちょっとくらい。以前は性能のIntel、コスパのAMDといった図式でしたが、現在はそれが逆転してしまっています。

マザーボードはIntel 第10世代CPU(LGA1200)に対応したASRockの「H410M-ITX/ac」。

Mini-ITXのボードは他と比べて価格が高く、無線LAN機能が付いているかいないかで差が出てきます。今回は有線LANでの使用を予定していますが、無線LANがないと使いづらいので、搭載されているものを選択しています。

ビデオカード

ビデオカードはPalitの「NE61650U18G1-166F(GeForce GTX 1650 StormX OC D6 4GB)」。

補助電源は6ピンが1つ。

GTX 1650の場合、ものによっては補助電源が不要なものもあるので、そちらにしようかと迷いましたが、補助電源ありの方が安定して動作しそうなので、付いているものを選択。また、ケースが小型だったので、カード長が短いこちらの製品にしました。

ビデオカードの購入は本当に久しぶりで、前に購入したのは10年以上も前のような気がします。今になって新しく購入するとは思ってもいませんでした。

Palit NE61650U18G1-166F (GeForce GTX 1650 StormX OC D6 4GB) |パソコン通販のドスパラ【公式】

ストレージ、メモリ

ストレージはCFDの「CSSD-M2M5GEG1VNE(M.2 2280 NVMe 500GB)」、メモリはKREVVの「DDR4 2666MHz 8GB × 2」。

最近はM.2タイプのSSDがかなり安くなっていますね。メモリは32GBあっても持て余してしまうので8GB × 2の16GBにしています。

組み立て

購入したパーツの組み立てですが、やる前は簡単だろうと思っていましたが、ベアボーンのようなSSDとメモリを取り付けるだけのものとは違い、小型ケースだったこともあってちょっと大変でした。

まず、ケースのサイドパネルを外して、SFX電源の取り付け。

電源の取り付け場所が特殊で、背面の端子から延長ケーブルが内部に通っているので、このケーブルを設置した電源と接続しないといけません。

ケース内部が狭いので、マザーボードへのCPUの取り付けはケースに入れる前に実施。

ちなみに付属の純正CPUクーラーにはグリスが直接塗ってあります。

M.2のSSDもこの段階で取り付けておきます。

終わったらマザーボードをケースに設置。

設置中に思いましたが、結構苦労したので、もしかしたら電源はあとで取り付けた方が楽だったかもしれません。

背面のパネルの取り付けにはちょっと力が必要でした。

CPUクーラーの設置ですが、Intel純正のクーラーの仕組みが分かっておらず、取り付けた後にちゃんと設置されたのかどうか不安になって、1度取り外して、再度、取り付け直しました。この際、取り外すのにめちゃくちゃ苦労して、クーラーを壊してしまいそうになったので、初めてIntelのCPUクーラーを扱う場合は、取り付け前に構造がどうなっているのか、事前に確認することをオススメします。

また、CPUクーラーの電源がちょうどケース底面との間にあって、取り付けるのにかなり苦労しました。

メモリの取り付けはなんなく完了。

続いて、マザーボードへの24ピンケーブルや8ピン(4ピン × 2)ケーブル、ケース上面のUSBやオーディオ端子の取り付けを行いましたが、これはさすがにマニュアル片手に作業しないと分からず、ケースに設置後は作業性が悪いので、なかなか難しく、この作業だけで1時間弱はかかったと思います。

逆に苦労するかと思っていたビデオカードの取り付けは、意外と簡単に取り付けることができました。

パーツ取り付け後のケース内部は以下の通り。

小型ケースとはいえ、必要最低限のパーツのみなので、内部には余裕があります。また、こちらのケースはATX電源が搭載可能ですが、実際に組んでみた感想としては、SFX電源の方がメンテナンス性が高いので、可能ならSFXの方がいいと思います。

ディスプレイやキーボードを接続して電源をONにすると、無事に起動しました。

なかなかいい感じですね。電源300WでGeForce GTX 1650が動作するかどうかちょっと不安でしたが、何事もなく動作してくれました。

起動後に表示されたBIOS画面は以下の通り。

搭載したパーツはすべて正常に認識しており、CPUやマザーボードの温度も許容範囲内で問題なし。

ファン音はさすがに無音とはいきませんが、サイドパネルを閉じて、デスク上ではなく下に置いたら、ほとんど気にならなくなりました。

ちなみにケース背面のファンのLEDはスイッチでON/OFFを切り替えられます。

ベンチマーク

Windowsと各種ドライバのインストール後、簡単にベンチマークを実行してみました。

結果は以下の通り。

◆CrystalDiskMark 8.0.1

◆Geekbench 5

◆CINEBENCH R23

◆FF15 BENCHMARK ver 1.3

Core i3 とはいえ、デスクトップ用のCPUなので、CPUスコアはもう少し期待していましたが、意外とノート用のCPUであるRyzen 7 4700Uと同等程度で、マルチコアのスコアでは実コア分、負けてしまうレベルでした。

最近のノートPCに搭載されているCPUの優秀さが際立ちますね。

GPUのスコアはさすがの一言で、内蔵GPUではまともに動かなかったFF15ベンチが軽快に動作します。

ベンチマークの詳細についてはこちらを参照。

GPUフル稼働時の温度計測 [2021年1月28日追記]

FF15ベンチマークを3回実行して、GPUやCPUの温度がどう変化するのか計測してみました。

結果は以下の通りです。

試行回数 GPU温度 CPU温度 スコア
1回目 57℃ 49℃ 6143
2回目 58℃ 48℃ 6086
3回目 58℃ 50℃ 6168

※室温は20℃で実施

ベンチマーク実施前のGPUの温度が27℃で、実施中の最大は58℃でした。

ベンチマーク実行中は、常時、GPU使用率が100%近くで動作し、1~3回目で温度とスコアにほとんど差が見られなかったので、エアフローが正常に行われていることが分かります。

数年ぶりに自作してみた感想

さて、数年ぶりにPCを自作してみたわけですが、どういう構成で組むか考えるのが一番楽しかったと思います。

数年前には、PCの自作は今後はしないだろうと思っていましたが、やはり自分の用途に合ったPCをあれこれ考えて作るのはいいですね。自宅で使用するPCに関しては、今後も自作でいいかもしれません。

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